ヤクザとは、
暴力や非合法を基本とする社会に身を置く人のことである。現在では特に
暴力団員を指すことが多い。新聞やテレビでは、組員と表現されることも多く、無頼ともいう。佐藤忠男によれば、この言葉は、ある状態を指す呼び名(名詞)としての<やくざ>から、発音は残したまま変移した造語である。<やくざ>とは、まとも( honest ; sane ) ではない状態、捻じ曲がった状態の物事や人を指す。言語に託された無限の概念より日本の大衆が1960年代後半以降の刹那性、虚無性ヘの憧憬と体制への婉曲な批判から掬いあげたその産物が<ヤクザ>である。(出典:佐藤忠男『長谷川伸論 ―― 義理人情とはなにか ―― 』ISBN4-00-602084-8 C0195 )具体的には堅気ではない人間の行動様式・原理を指し、その虚像は自己矛盾を含みながら大衆文化史の一翼を担ってきた。これは同時に大衆から乖離したヤクザの安全弁でもあったが、1980年代後半以降、結束点を喪失した大衆もヤクザとともに刹那主義、拝金主義、虚無主義に拠っており、反面ではアイデンティティ喪失の危機に常に晒されているとされ、この意味で今日のヤクザとは「理念なき多数派」を指しているという。(出典:『警察學論集』立花書房)
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