コンチェルタート(
イタリア語:concertato)、コンチェルタート様式ないしはスティーレ・コンチェルタート(イタリア語:stile concertato)とは、
通奏低音の上で、器楽グループないしは声楽グループが一つの旋律を共有して、たいてい交互に奏でる(歌う)ような演奏様式ないしは曲種のこと。イタリア語のコンチェルト(協演)の派生語であり、本来は「コンチェルト風に」「協演する方式で」ほどの意味であった。コンチェルタートという用語は、ほとんど決まって形容詞的に使われる。いくぶん単純化してしまうと、「コンチェルタート」と「コンチェルト」を分かりやすく区別することができる。コンチェルタート様式は、声楽グループと器楽グループの対比が含まれるのに対して、コンチェルト様式は、とりわけ盛期バロック音楽で展開された
合奏協奏曲の場合に見られるように、大集団(リピエーノ)と小集団(コンチェルティーノ)の対比が含まれている。コンチェルタート様式は、
16世紀後半のヴェネツィアにおいて、
聖マルコ大聖堂の特異な音響空間で活動した、ガブリエーリ一族の作品を通じて発展を見た。この聖堂内では、別々の聖歌隊ないしは合奏団が、互いに筋向いに相対することになる。一般的に一方から他方への響きのディレイ効果のために、また音響的に言うと「ライヴ」空間のために、完全な
ユニゾンは困難だったので、作曲家は、聖歌隊が、いわば
ステレオの原理で互いに歌い交わすように作曲することにより、すばらしい効果のある音楽ができることに気づいたのである。このようにして交唱様式を用いた聖マルコ大聖堂の合唱様式は、「
コーリ・スペッツァーティ」様式と呼ばれた(「
ヴェネツィア楽派」も参考のこと)。
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