グレゴリオ聖歌(ぐれごりおせいか)は古代以来、ローマ・
カトリック教会において
典礼に用いられていた聖歌。歌詞は
ラテン語で単旋律、無伴奏で歌われるのが特徴。教皇
グレゴリウス1世が東方典礼聖歌に基づいて編纂したと信じられており、その名が冠される。もともと
キリスト教の典礼と音楽は、
ユダヤ教の伝統を受け継ぎながらキリスト教独自の要素を加えて、
3世紀から
4世紀にかけて整えられた。4世紀末に
ミラノの
司教アンブロジウスが、東方の聖歌を移入して成立した
アンブロジウス聖歌など、キリスト教の典礼音楽はヨーロッパ各地でそれぞれ固有の様相を示していた。それを統一しようと試みたのが、教皇グレゴリウス1世である。今日、グレゴリオ聖歌として知られる膨大な旋律群は、おもに
8世紀から
9世紀にかけて、
カロリング朝フランク王国の文化的興隆を背景に発展し、記譜されるようになったものに由来している。そのため、それ以前のヨーロッパ各地の地方典礼の中では、ガリア聖歌の影響をもっとも色濃く残している。なお教皇グレゴリウスの名を冠した理由としては、当時フランク王国に多く招聘されていたイングランドの聖職者がアングロ=サクソン教会の創立者であるグレゴリウス1世をたたえたものであるという説や、当時のグレゴリウス2世 (715-731 在位)を指していたものだとする説がある。
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